なぜ指示通りに動かせなくなる?

観念運動失行


臨床でよく見られる症状です。


症状としては


『自発的な運動であれば可能だが、口頭指示・模倣による習慣的な運動や簡単な動作(身振りなど)が再現できないこと』


と定義されています。


なぜ動かなくなるのか?



『右手を挙げて下さい』


脳では


①ウェルニッケ野で指示内容を言語的に理解


②理解した情報を上縦束を介して運動前野に送る


③運動前野で運動プログラムを作成する


④運動野で運動プログラムが実行される



このどこかが障害されると


指示通りに動かせなくなる


①の損傷=『ウェルニッケ失語』


②の損傷=『観念運動失行』

わかっているし、麻痺などもなくて動くけど、

理解した情報を運動野に送れないから

指示通りの動きができない


③の損傷=『肢節運動失行』

間違った動かし方の運動プログラムを作ってしまう


④の損傷=『運動麻痺』


脳の情報の流れを理解すると


なぜその症状が起きているのか


少しわかりやすくなります。


天気がいいので


今日も頑張りましょう


室内





参考文献:中島雅美 中島喜代彦 大村優慈『画像の読み方』医歯薬出版株式会社,2019年,p11


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